「んぅ…やっ、だめ…」

「…は…ミナノ……可愛い…」

ふ…

「ふざけんな小僧があぁ!!」

完全にキレた。

頭に血が登った私はとにかく叫び倒す。


「あ…なんかすげぇ鳴いてるけど」

「えっ?あっ、これノロの声!?」

ミナノがドアを開けた。
すかさず私はユウタめがけて飛び出す。

が。

とどかなかった。

「なんだぁ~怒ってんのか?」

私はあっけなく捕まってしまった。

「はは~ん、やいてんのかこら、
かぁわいぃなあぁ~♪」

やたらと顔を押し付けてくるので
私は黒ブチ眼鏡を叩いてやった。

しかしユウタはまったく動じていない。

ミナノが思いついたように言った。
「そっかノロのご飯、まだだった…」

違うぞミナノ。
私は君を助けようとしていただけだ。

「おい、離さんか」

「ははは、なーんだそんなに腹へってんのか」

ふん。

やっと解放された私は
乱れた身だしなみを整える。

お前のせいで食欲も失せてしまった。