「だから平気です…ただ」
カノンはそこまで言うと口を閉じる
そして、自分の唇に指を這わせてから再び口を開いた
「ただ…気持ち悪かったです。知らない男の人の舌が自分の口の中に入って来るなんて想像もしてなくて…」
今…何て言った?
舌が…口の中にって言った?
あの野郎達…
何してくれてるの?
俺のカノンに随分と濃厚なキスしてくれちゃってさ…
「カノン…」
「はい?」
俺だってそんな濃厚なのしたことないのに…
「上向いて?」
「はぃ…」
抱き締めているカノンに向かって言うと、カノンは俺の言うことを聞き入れて上を向いた