芸能人って時点で別世界の人だけど


そんな人とこーやって離せるなんてもっと凄い



「日本で有名になったらライブ誘うから、来いよ」


「本当に?」


「あぁ」

嬉しい。ライブとか行った事ないから…


"ありがとう"そう言うと黒崎くんも笑う



「だけど、実は日本に来たのは仕事だけじゃないんだ」


「え、そうなの?」


「あぁ、龍之介いるだろ?」

「あ、うん」


「バンドのドラム…誘ってるんだ」


「…え?ドラムを?」


「あぁ、あいつ。高一まではドラムやってたんだ…今は辞めてるけどな」

そうなの?そんな話し聞いたことがない


「龍之介は上手い。だからどうしてもってお願いしてるんだけど、なかなか首振らない」


眉間にシワを寄せて、何かを考え込む


「なんで、だろうね…」


「離れたくないんだろ。承諾したら日本離れるからな」


あ、そっか。黒崎くんは海外で活動してるから


龍之介くんが承諾したら…海外に行っちゃうんだ

「なにか、理由があるのかな?」


「…………」


私の言葉に黒崎くんは目を見開いて私をみる