「どう、寒いし少し暖まるか?」


「え」


「気になるんだろ?あの雑誌のこと」


「それは…」


「あ、もしかして龍之介がいないと嫌か?」


「え?そんなことはっ」

確かに、前は龍之介くんがいたから話せたけど

今は二人きり

上手く離せる自信はないけど、気になってしまって…


ブンブンと、手を左右にふると、黒崎くんは私の肩に手を回しす


「じゃあ、いこう」


「う、うん…」


小さく、私は頷いてしまった―――……









千尋先生との約束



その存在を忘れてしまったのは言うまでもなかった―……












.