「じゃあ、私ももう病院に戻らなくちゃだからいくね。ネックレス拾ってくれてありがとう」


「………いえ」


なんだろう

この感覚―…


彼はそう言い、すぐに私に背中を向けて歩いて行ってしまう

そんな背中さえも、今はなんか懐かしい


初めてあった時はなにも感じなかったのに

なんでだろう―…深い深い、 奥底に閉じ込めた記憶がよみがえるような感じ



そんな風に、ただボォーとしていた時


「サラちゃん?」

「え?」

肩を叩かれて振り向くと、そこにはサングラスをかけた一人の男性がいた

え、だれ?


「あの」

「俺、覚えてる?奏汰」

かなた?


そう言い、サングラスを少しはずすと


何回かみた、綺麗な瞳が私の視線と重なった