「由里、カフェ寄ってこ」
「あ、うん。」
「…?考え事?」

暁人はすぐ気付いた。
私が暁人の話を曖昧に聞いていたこと、考え事をしていたことも。

何か、やりたいな。

実際私は結構頭が良い。
勉強系はどうだろうか?

「暁人、」
カフェについて一服している暁人はコーヒーから私に目線をうつした。

「二人で塾やらない?」

暁人はコーヒーを少しだけ吹き出した。
そうとう驚いたみたいだった。
「由里…いきなりどした?」
「何か、やりたいの。」

私のこの性格を暁人はよく知っていた。
暁人は反対するはずがない。
いつも私のわがままを聞いてくれるから。