「完璧だよ!」



俺が撮った写真を見て、畑中は目を輝かせて喜んだ。





「水谷先生もいる?良かったら送るけど」



「もちろん、欲しい!送ってくれるの?」



「データで送りますんで、アドレス教えてください」



「それって、アドレス聞く口実じゃないわよね?」





周りのみんなはニヤニヤしながら、その様子を見ていた。




「自宅のでいい?」



「はい。ケータイも教えてもらえたら泣いて喜びますけどね」




水谷先生は、困ったような顔をした後に、内緒にしてねと言って、パソコンと携帯両方のアドレスを教えた。





「・・・・・・旦那さん、怒らないっすか?」







心配する畑中に、水谷先生が一言。







「そんなに子供じゃないわ」








その一言は俺の胸にも突き刺さった。





“そんなに子供じゃないわ”と言った水谷先生の表情は、何かを超越したような・・・・・・




俺と直にはまだわからない領域にいるように見えたんだ。