何も言わずに隼人の家へ入る。
加代子ちゃんは今日は朝から仕事なんだ!
(加代子ちゃんとは隼人のお母さんのことである。)

2階への階段を駆け上がる。

隼人の部屋に入るときはちょっとだけ緊張する…

だって好きな人の部屋に入るんだよ!!
緊張しないわけがない。

「…隼人?朝ですよー」
「スースー…」

規則正しい寝息が奥のベッドから聞こえる。

「隼人ー!起きないと遅刻するよ!」
「スースー…」

イラッ
何で起きないのよ!?
段々イライラしてきた私は最終手段に出た。

助走をつけて隼人にダイブッ!
「隼人~!」
「うわっ!重い!ごめん、悪かったからそこどけろ~!」