これはある日のことだった。
中学3年生になった夏希は色々な人と交流できる携帯サイトに入った。
この携帯サイトから、この恋は始まった。
この携帯サイトでは、プロフィールを見て、自分と気が合うと思った人に友達申請をすれば友達になれる。
というサイトだった。
夏希はそのサイトで“大樹”という同じ県に住んでいる高校3年生のバンドでボーカルを担当している男の人に気が合いそうと友達申請をした。
【初めまして!中3の吉岡夏希です♪よかったら友達になりませんか?】
【いいよ!俺は高3の佐藤大樹やけん!よろしくな♪あ、タメ語でOKな。】
【ありがとう^^★あ、そうだ!よかったらメールとかできん?】
【いいよ~!rock-***@docomo.ne.jpやけん!メールして】
夏希は大樹にメールを送った。
*
To:佐藤大樹
吉岡夏希です\(^o^)/
メール届いた?
♪~~~~
From:佐藤大樹
届いたよ!
登録しとくけん。
あ、俺のことは大樹って呼んでな!!笑っ
To:佐藤大樹
了解!
あたしのことは夏希って呼んでな!
あ、080********
これ、携帯番号やけん
登録しといて^^
プリ、添付しとくけん
大樹も良かったら添付して~!
♪~~~~
From:佐藤大樹
了解~
俺の携帯番号やけん
080********
登録しといてな!!笑っ
プリ、添付しといたけん!
*
それからしばらく夏希と大樹はメールをして、どこの学校か、彼女はいるか、バンドはどんな感じか、などいろいろなことを話した。
きっと、この時から夏希の心は少しずつ揺れ動いていたんだろう。