昨日、雨にぬれて何時間もいたせいか、俺は風邪を引いて3日間学校を休んだ。

 ちょうどよかった・・・。
 あんなことをした後で、学校に行く気になんてならなかった。

 ・・・はぁ・・・・。

 学校では大人しくしているつもりだったのに・・・。
 たかが高校生の話し合いで本気になって怒鳴り散らしてしまった・・・。

 ・・・それに・・・・。

 朝倉を抱きしめた時のことが頭に浮かんだ・・・。

 あの後少し落ち着いた俺は、ただ一言「ごめん・・・。」と言って、逃げ出すようにあの場を去ってしまった・・・。

 ・・・なんてことをしてしまったんだ・・・・。

 後悔ばかりで頭が痛くなってきた・・・。
 もう少し寝よう・・・。

 そう思って布団をかぶった時、家のベルチャイムがなった。
 俺は4人家族で父さんも母さんも仕事に行っていた。中3の妹も学校からまだ帰ってきていなかった。家には俺1人しかいなかった。

 階段を下りて玄関のドアを開けた。進二が立っていた。
 「おす!」
 進二はいつもと変らない様子だった。

 「あぁ、うん・・・。」
 俺は進二と顔を合わせられなくて下を向いた。