様々な思い出とともに文字を見上げていると、勇治が突然口を開いた。

 「あー・・・、そういえば俺、青葉北の入学試験の日にさ・・・、この場所で・・・。」

 「よっしゃっ!!」

 私は気合の一声で勇治の言葉を遮った。

 「・・・えっ!?」
 勇治は驚いて私を見た。

 「でしょ?」
 私も勇治を笑顔で見返した。

 「お、お前・・・、な、何でそれ知ってんの・・・・?」
 勇治は大きな目をさらに大きくして、私を見たまま固まっていた。

 「さぁね~。さてっ!行こっか!」
 私は驚いたままの勇治を残して校門を走り抜けていった。

 「ちょ、ちょっと!待てって!詩織!何で知ってんだよ!」
 勇治も私を追いかけて校門を走り抜けてきた。

 「あはははっ!さぁね~!秘密~!」

 夢と希望の沢山詰まった校舎が、私たちの笑い声をよりいっそう響かせてくれた。

 これから始まる私の高校生活・・・。
 どうか・・・・、今度こそ本当にどうか、キラキラしたものになりますように!!

 私の将来の夢は、学校の先生!

 色んな生徒に、楽しくて明るい虹色の人生の送り方を教えられるような素敵な先生になること!!!!