朝、朝食をとった後歯磨きをして、朝食の後片づけをするおばさんの所にいった。

 「おばさん!」
 「ん~、何?詩織。」
 「昨日やってみたよ!」
 おばさんはチラッと私を見て笑顔になった。

 「それで~?結果は教えてもらえるのかな~?」
 私はおばさんの耳元に顔を近づけて小声で言った。
 「真田君だった。」
 おばさんはそれを聞いて、にっこり微笑んでくれた。
 「そっか~。」
 私たちは顔を合わせて小さく笑った。

 そこにおじさんがやって来た。
 「ん?どうした?詩織。」
 「ふふふっ、おじさんには秘密!それじゃあ、いってきまーす!」
 玄関を勢いよく飛び出した。

 今日は雲ひとつない晴天。

 お寺に集まっていた小鳥たちが私の足音を聞いて一斉に飛び立ち、真っ青な空を気持ちよさそうに泳いでいった。

 「今日も1日頑張りますか!」
 独り言にしては大きな声を出して、私は学校まで走っていった。

 いつもより早く学校に到着したから、先に学級日誌をとりに行こうと思った。

 職員室に入って井上先生の所へ向かった。
 「先生!おはようございます!」
 元気よく挨拶すると先生も笑顔で返してくれた。
 「朝倉さん、おはようございます。」

 先生もようやく元気を取り戻してきたって感じだったから少し安心した。
 先生から日誌を受け取って職員室の扉を開けようとすると、同時に誰かが入ってきて扉が勝手に開いたから少し驚いた。
 その人の顔を見てさらにドキッとした・・・。

 ・・・真田君だった・・・。
 3日ぶりに見た真田君・・・。

 彼も私に気がついてびっくりしていたけど、すぐさま私から目をそらして職員室に入っていった。