夕食の時、おじさんとおばさんに真田君の話をした。

 入学試験の時には希望に満ち溢れてキラキラした笑顔を持っていたのに、今はその面影もないどころか、笑顔さえ失ってしまっていること。
 真田君の友達は、みんな私を見てすごく驚き、遥さんという人と勘違いすること。

 おじさんとおばさんは嬉しそうに話を聞いていた。
 「詩織、気になるのねぇ~。その真田君のことが。」
 「えっ!?そ、そんなんじゃ・・・。私はただ・・・。」
 「はっはっはっ!いいじゃないか。詩織にだって好きな人の1人や2人できるさ。」
 「ちょ、ちょっと!おじさんまで!ち、違うんだってば!」

 慌てている私におばさんはやさしく話しかけてくれた。
 「ふふふっ、詩織~?」
 「ん?何?おばさん。」
 「学校は楽しい~?」
 2人は私をやさしく見つめてくれた。

 「うん!すっごく楽しい!」
 私はそのやさしさに笑顔で答えた。

 おじさんもおばさんもすごく私のことを大切にしてくれた。
 2人には子供がいないから、余計にかわいがってくれるのかも。
 おじさん、おばさん、ありがとね。

 お風呂に入って自分の部屋に戻り、授業の予習をした。
 部活をしてても、勉強だけはしっかりやらなきゃ。

 そう思ったけど、1時間ほどで眠気が襲ってきた。
 明日こそは・・・、ちゃんとやろう・・・・。

 ベッドに寝転がると数分も経たないうちに眠りに落ちた。