そんな思いをもっていても
言葉に表せないあたし。
はぁ…
普通だったら
何か反発くらいはしたいんだけど…
それを言う勇気が出ない
どんだけ弱虫なんだよ…あたしは…
本当に一条組を継げるのか…!?
「ねえっ聞いてるの!?」
いや…
一応、聞いてます。
「うんかすんか言ったらどう?」
すん。笑
言いたくなりますよね?
すん。
クラス中はみんなあたし達を見ていた
ていうか
転入初日からこんな絡まれて
このままやっていけるのか!?
ずっと喋らずにいたあたしに
女子がキレたようで…
「あんたっ喋れないわけ!?ブッサイクな顔しやがって!!」
カチン…。
そのお言葉には
さすがの華憐ちゃんもカチンときましたよ。
ギロッ
「!!??」
あたしはあたしを取り囲む女子を
鋭い目で睨みつけていた
取り囲む女子…
いや…
クラス中の人々が
一歩引いたような顔をしている
隣の眼鏡くんすら驚きを隠せていない
あたしの目つきって…
そんなに悪い…?
「な…なによっ」
取り囲む女子は少しずつあたしの席から離れている
以外と弱いのね…笑
「覚えてなさいねっ!!」
その言葉を残し
取り囲む女子達はそれぞれの席に戻った
覚えてって言われなくても
同じクラスだから
嫌でも覚えるわっ
とりあえず女子は追い払うことが出来た
一人で静かにため息なんかついていた時
「だ…大丈夫だった?」
え…?
誰?
誰かあたしに話しかけた?
もしかして…
「俺…【佐野智 さのさとし】よ…よろしくね」
やっぱりっっ
隣の眼鏡くん。
見た目通りだな…
地味でよれよれしてそうな人
「す…凄いね。何も話していないのにあいつら追っ払うことが出来て。」
「ああ…」
「お…俺にも、そんなこと出来たらな…」
「ああ…」
意外と喋るんだ…
あたしのほうが喋ってない気が…
「お…俺と…友達になってくれない?」
「……え?」
さすがのあたしも驚きを隠せずにいた
だって…
他人から友達になろうなんて
言われたことなかったから…
「だ…ダメかな…」
「……別に…」
結構イイ奴そうだし
「ほっ本当!?」
「ビクッ」
彼は嬉しいあまりにあたしの顔の近くまで来ていた
「ありがとう」
「あ……」
よく見ると可愛い顔立ちをしている彼…
さっきまでとは何かが違う気がした
智SIDE
俺は佐野智♪
地味に学校LIFEを過ごしている
そして今日
俺のクラスに転校生が来た!
眼鏡をしていてあまり顔は見えないけど…
俺のクラスの女子は
いろいろとウザい奴らばっかだから
この転校生はどうだろう…
また俺にちょっかいを出す人が増えるのかな…
まぁ見るかぎり…この転校生はましなほうだと思うけど…
転校生は俺の隣の席に座った
よく見ると可愛い♪
すると俺が一番嫌いな女子達が
こっちをジロジロ見ていた
この場合は必ずちょっかいを出しにくる
俺はこの流れに
何度出くわしたことか…
予想通り、女子達は俺と転校生の所へ来て
「眼鏡同士お似合いじゃんっ」
「この際付き合っちゃえば?笑」
「眼鏡がソロっていいかんじぃーっ」
などと馬鹿げたことを言い出した
俺に言うならまだしも
転校生はまだ来たばかりなんだぞっ
助けてあげなきゃっ
助けてあげようと思った
その時っ!!
彼女は取り囲む女子達をを
鋭い目で睨みつけていた
スゲー…
てか…かっけ~!!!
取り囲む女子…
いや…
クラス中の人々が
一歩引いたような顔をしている
もちろん俺も
驚きを隠せないっ
女子達は悔しながらもその場を立ち去った
憧れるな…
一言も口にしなくても
女子達を追い払うことが出来るなんて…
気づいたら俺は
彼女に声をかけていた…
「友達になろう」って
恥ずかしいな…
男からって…
でも彼女は
女の子らしい顔をしていた
少し赤くなったほっぺが可愛いかった
彼女は照れながらもいいよと言ってくれた
正確に言うと「…別に…」だったけど…
嬉しかった
なんか…告白した気分だな…
智SIDEEND
「お嬢っお帰んなさい!!」
「ああ…」
「初めてのおつとめご苦労さんでしたっ」
「ああ」
今日もいつものお出迎え…
「お嬢ー!!」
すると誠也が
あたしの所へ駆け寄ってきた
てか
何故誠也の方が帰りが早いんだ?
「お嬢っ学校どうでしたかい?友達出来やした?」
誠也の奴…
早速そこにふれやがって…
「別に…」
「出来たんすね♪出来たんすね♪」
まるで犬のようにはしゃぐ誠也…
「お前には関係ないだろっΣ」
思わずひどい言葉を言うあたし。
はぁ…
「よかったっす」
「え!?」
「お嬢に友達が出来て。よかったっす♪」
ホッとした顔を見せる誠也
「だからお前には関係ないって言ってるだろっ」
「あっお嬢!!」
どうして?
冷たくしたのに…
どうしてあたしに優しくするんだ?
あたしは誠也から逃げるようにして
自分の部屋へと走った
友達が出来るということは
そんなにいいことなのか?
友達など
あたしに必要なモノなのか…?
わからない…
今のあたしには全くわからない問題だった
「人との関わりというものは
複雑だ…」
あたしはその夜
部屋から一歩も出ずにそのまま寝てしまった