そうだ。
こんな近くに、大切な女の子は居た。
やっと、僕はそれに気がついたんだ。
変わる必要なんて、なかった。
「ね、鳴瀬。いつもの鳴瀬に戻ってね?」
じゃないと、変な女の子来ちゃうもん、なんて。
頬を染めて呟く彼女が愛しい。
「……うん、戻る。だから――」
キミも、こんな可愛い表情、外のヤツに見せないで―――。
僕だけが、見ていたいんだ。
他のヤツになんか、見せたりしない。
だって、もし見せたりしたら、キミに惚れちゃうでしょ?
そう、伝えれば、内海は赤くなって僕に擦り寄った。
―――Fin.
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