空音

　クラブが終ったらとりあえず三人で飯を食う。飯を食いながらの話しはこんな感じだ。
「この前の合コン女のノリ悪すぎ！！」
たけしはハードルが高い。
「入来ちゃん早く合コンセッティングしてや！！」
一応俺も男だから催促はしてみる（笑）
自分達でいうのは気が引けるがこの三人はひいき目に見ても顔は悪くないと思う。
というか男前だ。
たけしはもてる。
見た目もそうだが軽いノリが受けるのか合コンでたけし狙いの女がいなかった事はないくらいだ。
俺は。。。まあ身長以外は問題ないだろう（笑）
入来はぬいぐるみ的な要素が受けて人が集まる。
なのでこの三人の共通理解としては全員が女好きといったことであろうか。

それから三週間がたった頃。男４人と女４人で合コンがおこなわれた。
みんな気合が入っているのか髪の毛から服装までいつもの上下ジャージからは想像できないくらいに輝いている。
ていうかたけしはもうただのホストだ。。。
入来ともう一人は僕の後輩である明ちゃん。
長い付き合いだがいつも僕が後輩に見られてしまう。
まあ身長さが20ｃｍもあればしかたないのかもしれないが。。。
合コンは時間がたつにつれて自然とカップルが出来てきて、みんなそれぞれに楽しんでいる。
アドレスを交換したり、次に会う予定を決めていたり。
僕も一応話しやすい子と一緒にいて、アドレスを交換はするが僕は女性というものは信じない。
いままでいい思い出がないという事と人間は裏切る生き物なんだという事がわかっているからだ。
人間を信じる事ほどばかげている事はない。
それは今までの経験から紛れもない事実であるからだ。