『相手を変えてくれたらやらなくもない。』

坂本は一瞬苦い顔をした。

何か事情があるに違いない。

「お前の事指名したの原田なんだよ。」

『じゃあ原田がやめればいい。』

私もやらなくて済む。

「留年の件口添えしたのも原田なんだぞ。」

だからなんだ。

「お前はもう今の時点で留年が決まってる。」

誰だ。留年制度作った奴。

ゴキブリ口の中にぶちこむぞ。

「留年か明るい未来かだ。」

…。

「就職を世話してやってもいい。」

『やる。』

そこまで明るい未来が待ってるならやらないわけにはいかない。

『だが、毎週1日だけにしてくれ。』

「我儘だな。」

『バイトは譲れん。』

坂本は少し考えたあと、

「奨学金の件校長に頼んでやる。」

私は成績が悪すぎて奨学金を貰えなかった。

ここまでいったら断れなさそうだ。

『いつ活動すればいい?』