「後で職員室来いよ。」

社会の教師…えーっと坂本は脅しをかけるように言った。

『俺は暇じゃねぇ。』

此処だけの話。

私は親がいねぇ。

てか、血縁関係の奴が一人もいねぇ。

だから金もねぇ。

学費だって食費削って出してる。

親の遺産も底を尽きた。

そんなことを知ってか知らずか落第は免れた。

「バイトがそんなに大事か?」

『少なくともあんたの授業より大事だね。』

「…。取り敢えず後で来いよ。落第しても知らんぞ。」

あーあまたそれかよ。

『わーったよ。でも10分以内に終わらしてくれよ。』

「…。」

無視かよ。

ま、いいや。寝よう。