『朔!何今の!イケメン君断ったんじゃないの?!』

蟻紗が隣でぎゃあぎゃあ騒いでる。

だけど私の耳には入らない。

今私は何されたんだ?

世に言うキスじゃないのは解ってる。

でも首筋に何されたんだ?

私は予想した答えが違うことを願って鏡を見た。

蚊に刺された痕みたいに赤い。
『なんじゃこりゃーーー!』

私の叫び声が校庭にこだました。