俺たちの住んでいた町は、
余所者や、異物には冷たい所だった。

もともと少数居たゾンビも
以前は遠巻きにされていたが、
それでも半数がなってしまえば
化け物も人間扱いだ。

だけど、俺は違った。
それまでは一部の
親しい人――今は彼しかいないけれど。

それだけにしか知られていなかった、
隠していた事が、町の住民にバレたのだ。



変化した住民の1人に、俺は襲われた。
でも、生きている。

それどころか、たちまちに元通りになった


皆、俺もゾンビなんだろうと、
最初は思った。
彼らも、回復力が異常だからだ。

でも、理性を持った奴が、
俺は違うのだと言った。


ゾンビになれば、仲間がわかる。
それに、仲間は襲わない。
……美味しくないらしい。

それらを、住民たちに教えた。


彼らは受け入れるのに、
どうして俺は駄目なんだ?


目立ちはしないけれど、はっきりと。


迫害は始まった。