「雅樹、アンタ、沙羅ちゃんと結婚しな。」

と雅樹ママが言う。

「はぁ?」

と言ってる私をよそに、

「分かった。」

と言ってる雅樹。

「そうね。結婚するなら、教師は認めてあげてもいいわ。」

お母さんまで…。

でも、

「本当に教師、認めてくれるの?」

「ええ。」

だったら、

「雅樹が良いなら。」

「俺は、構わない。」

「「なら、決定ね〜!私たち、家族よ〜!」」

とか盛り上がってるし。

その日のうちに、婚約届にサインをさせられ、家を出され、私の父の持ち物の中でも、一番高いマンションの最上階のフロアが新居になっていた。

私は、雅樹が幼いときから好きだった。

でも、5歳差だし。

諦めてた。

でも、こう言うときだけ、ツイてるな〜。

「沙羅。何、考えてた?」

「べ、別に。」

「せっかくだから、言っとくよ。沙羅。」

「ん?何を?」

「俺、滅多にこんなこと言わねーから、よく聞いとけよ。」

「だから、何?」

「俺、幼いときから、沙羅が好きだった!!」

「ふえっ?」

あっ、変な声出た。

「なんか言えよ!」

「本当?」

「嘘吐くかよ。」

「私も…。雅樹が好きだった。」

「は?」

「好きだったって言ってんの!」

「まぢで?」

「うん。」

「ヤベー。嬉し過ぎる///」

そんな雅樹は、顔を赤らめ左下を向く。

こんな感じで始まった、私たちの結婚生活。