私は、奏美。 篠瀬 奏美。 “篠瀬家の長女”なんだよね? 私は...... 本当にこの家の家族なんだろうか......?? 涙が出そうになった。 “出そうになった”だけで、こぼれはしなかった。 だって、先生がいるから。 私には、先生がついているから。 先生、そばにいてほしいよ...。 “どうしたぁ?篠ちゃん!”って、話しかけてほしいよ...。