「私、先生のことが大好きなのに、素直になれないんです。
先生が、私を笑顔にしてくれるのに、ありがとうも言えない。
この前だって、そうだった。
だけど私、先生のことが大好きです。
先生にたくさん、“ありがとう”と“大好き”を言いたいです。
だけど、ごめんなさい、先生。
...それには時間がかかりそうなんです」
「ありがとう。そんなに俺のこと、愛してくれてありがとう。
素直になれないなんて、そんなの俺も同じやで?
...補習のとき、俺、途中でどっか行ったやろ?
あれだって、照れ隠しやった。
熱烈に愛してくれとるのに、それに応えられない俺が悪い。
ごめんな?
でも、大丈夫や。
お前の“ありがとう”と“大好き”は、ちゃんと俺に伝わっとるから。
焦らなくて、ええよ?」