「じゃあ私はこれで失礼しますね、荷物は部屋に運んであるので」 「はい、いろいろありがとうございます」 お礼を言うと松神先生は顔を緩めて、来た道を戻っていった。 多分、一階に向かったんだと思う。 「では、あたしも荷物整理するんで、失礼しま―――」 「おっ邪魔しまーす!!」 「へ…、へ!?」 鞄を置いた中村君が、勢いよくあたしの部屋に飛び込んでくる。