「っ」


あの時から何も変わらない遥登君。いつまでも返事を返そうとしないあたし。



お互いその事には触れないけど、待たせてるんだから早く返事しなきゃ。…と思っても、やっぱり決められない。




自分の気持ちさえ分からない。



「蒼空、行こう?」


「っ…はい」




遥登君は優しい。あたしはそれに甘えちゃってるんだ。




「あー腹へった」


「そういえば食べてないですもんね」



誰かさんたちが喧嘩してたせいで。


「じゃ、さっさと行こうぜ」







それからいろんな物を食べたり、有名どころを見たりして、あたしたちはそれなりに満喫した時間を過ごした。



「さっきのうどん超旨かったな!」


「はい、とっても美味しかったです」




ブラブラと歩き回っているうちに、辺りはオレンジ色に染まり始めた。


そろそろ戻らないと。