「ほら、離してやれよ遥登。…彼女、困ってんぞ?」 はぁ、とため息を吐いて遥登と呼ばれる男の子の肩に手を置く、背の高い男の子。 お兄さんみたいな人だなぁ…、しっかりしてそう。 「ごめんな、驚かせちまって」 「え…い、いえ!」 穏やかな眼差しで見つめられ、思わず顔が赤くなる。 恥ずかしくなって目を逸らす。 「可愛いなぁ、蒼空ちゃん」