「どうするんだ?このまま教師に訴えにいくのか?」


どことなく悪戯な、悪魔な玲さんの声に私はムッとする。

バン、と靴箱を閉め、


「いいです、言いません。お兄ちゃんに迷惑かけたくないし」


また教師に訴えて、お兄ちゃんが先生を殴ったら…

そう思うと、これくらい平気で我慢できる。