「悪い。待たせた。」




ロビーでひとりぽつんと立っている女に声をかけた。




「ううん。大丈夫だよー。」




「そうか。ほれ。」


俺は女の目の前に紙袋を差し出す。



「ん?何、これ?」




「もうひとつは俺のだから食べるなよ。



じゃあバイク取ってくるから。」





そう忠告して俺はロビーを出た。








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