……そこは軽くスルーして。




『さてと、ほら立て。

駅まで送ってやるから。


今から行けば始発間に合うだろうし。』



俺は立ち上がり
腕時計を確認してそう言った。





「え!?そんな、悪いですよ!!

気にせず帰っちゃってください!」



ね?ね?と女は念をおす。





…ったく。

なんで分かってないんだよ。



「…はぁ。だから、

アンタは変な女で

おかしくて

襲われる可能性は高い確率でないだろうけど、」




「……怒っていいですか。」




「女なんだから。

危ないだろ。

ひとりになんてさせない。」







――……一瞬、

女が目を見開いた――。




そして涙をこらえるような顔をして、








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