「橘!!」 目の前まで行くと、荒い息を整えながら叫んだ。 「!?」 「何よ、この女!」 いきなり現れたのに驚いたのか、橘と女は目を見開いている。 「デート中に悪いんだけど、一言だけ言わせてくれる?」 そんなことはお構いなしに、話を続ける。 「絶対、あんたの虜になんかならないから!!」 ビシッと橘に向かって指を差し、堂々と宣言をした。