今、目の前を横切って行った女の子が言った。 …え? 「王子!?」 万里にも聞こえていたらしく、女の子が走って行った方向を目で追った。 「…」 目線の先には、確かに王子がいた。 それと、さっきの女の子も… 2人で腕を組み、笑いながら歩いている。