「菜摘、クレープ食べて帰らない?」 「あ、いいよ」 あの日以来、万里と帰ることが増えた。 「あそこのクレープうまいんだよねぇ」 「そうなんだ…早く食べてみたい!」 向かっているクレープ屋は、街の中心部にある。 万里はよく街に出かけるみたいだけど… 私は、街中は沢山人がいて、あまり好きじゃないから滅多に来ることはない。 「あ、王子!!」