["まもなく……駅……駅、開くドアにご注意ください…"] アナウンスが流れた数秒後、いつも乗り降りしている駅についた。 たくさんの人たちが、電車から降り改札口に向かう中、私だけはホームの椅子に座った。 「…大丈夫…」 今だに止まらない震え。 何回も、何回も、心の中で落ち着かせようとしているが収まらない。 大丈夫… 大丈夫だから。 「…おい、お前」 「!」 頭上から声がし、勢いよく顔を上げるとそこにいたのはー…