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体育が終わって、体育館から教室に帰る途中で、

あたしは友里を引きとめた。


「友里、ちょっと話あるんだ」

「何、改まって」

友里は笑った。


「あたし、健に告白されたの」


いきなり本題を切り出したから、

友里は不意打ちにあったような顔をした。


「でも断った。

やっぱりあたしには、健は友達でしかない。

本当は、友里が健のこと好きだって、気付いてたの。だから、健と仲良くすること自体が、友里を苦しめることだから、距離を置こうと思った。

でも、健は健で、仲のいい友達だし、あたしが断ることで、健が苦しんだら、それはそれで嫌だしって思った。とにかく、いっぱい悩んだ」



うまく言葉が出てこない。