そしてその場所に座ると
「ぃぃ?稚春。絶対、何があっても逃げちゃ駄目よ。」
と真剣な表情で言われた。
「え?う、うん。分かった。」
「よし、OK。それでこそ稚春。」
でも、私は返事をした事を直ぐに後悔する事となる。
「じゃぁ、これ着て。」
「え?」
実の右手に持たれているものを見る。
「ワンピース?」
そう、実の右手に握られているものは白のワンピースだった。
「…誰が着るの?」
「稚春に決まってるでしょ!」
え?どゆこと?と首を傾げて悩んでいると、実に
当たり前じゃない。
みたいな雰囲気で言われた。
「えぇ!?わ、私!?む、無理無理!」
両手を横に振って否定する。