トイレを出たとこでクロ君に待ち伏せされていた。



「どうか…した?」

「俺と抜けねぇ?」

「えっ?意味わかんない」

「ぶっちゃけ、アンタのこと好きになっちゃった」



ちょっと待ってよ…。



クロ君は風都の大事な友達じゃないの!?



あたしを…好き…?



「風都やめて、俺と付き合わねぇ?守ってやるし、俺は風都より優しい」

「あの…」

「なに?」

「本気なの…?」



そう言ったら男子トイレにグイグイ引っ張られた。



バタンと閉まった個室のドア…。



便座のフタの上に座るあたし。



距離が近いクロ君…。



「マジで、俺と付き合って?」

「や…だ…」

「なんで?風都、つめてぇだろ?俺はお前のこと泣かせたりしねぇよ?部屋余ってっから家くりゃいいし」



甘い声…。



危険な誘惑…。



クロ君は顔だけ見れば極上にカッコイイんだと思う。



モテるし、風都バリに遊んでる。



だけど…。