「少しでも…来世の為に‥記憶を残しておこう」




僕は瞬間的に視界に捕らえた一カ所に近づいた





そこは真っ黒な猫と真っ白な猫が描かれている場所





「きっとここなら見つけられる‥」




僕は持ってきていた黒マジックで書く




『龍雅 浬音。黒猫の副総長。僕は女で双子のお兄ちゃんがいる。名前は玖音』



今の僕は寂しさ半分‥希望が半分‥



『僕はここで死ぬ。僕には願いがある……それは‥』

『生まれ変わったら玖音に逢うこと。来世で僕は僕のことを忘れているかも知れない‥』

『だけど…ここに来れたときは‥‥玖音に逢いに行こう。絶対だよ、未来の僕。浬音より』




僕は溜め息をついた