「じゃぁさ、今度は俺のワガママに付き合ってよ」


悠が口の端を上げ、悪戯な笑みを浮かべる。


「つっても、半分はやまっちさんのワガママなんだけど」


……別にいいんだけどさ。


あたしの許容範囲の中でお願いしますよ?


悠は山を指差した。



「ロープウェイ、乗んぞ」



えっ!


ロープウェイ!?


あの、ロープウェイ!?


「マジ!?」


「……マジ」