しかも下の名前呼びっ。 この人が、男子の残り1人なのか。 「……あれ?1人足りない」 「悠だな」 あきれたように笑う晴哉君。 悠……! いつも時間にルーズすぎ! 「あ、来た」 晴哉君がそう言い指をさす。 ゆっくりした歩調で、走る気配がなく悠が来た。 少しは急げ! 「遅い!」 あたしが注意しても悠は動じることなく、 「別に電車が消えるワケじゃねーし」 淡々と言い返す。