盗み聞きすることになんの抵抗もないなんて!


「……将来盗聴器とか仕掛けそうで怖いんだけど」


悠に聞こえない程度の声で呟いた。


しかし。





「聞こえてんだよ、バカ」





悠が聴力いいの忘れてた。


「…………はは」


もはや苦笑いしかできない。


今日はいつもより毒舌だ。













「ん……あれ……」


しばらくして、加島さんが目を覚ました。


「ここは加島さんの部屋です。鍵を借りて入りました」


「……優ちゃん」


「あ、起き上がらなくていいですよ」


まだ少しぼーっとしているようだ。