「下野さんですね?」


「……誰ですか」


「探偵の仲村優といいます」


下野さんはあたしを睨む。


まだ何もしてないのに。


「同じく探偵の桐谷です。事件が起きた時のアリバイを教えて下さい」


さぁ。

ここまではみんなと一緒。


下野さんはどんな反応をしめすのか。





「……嫌です」





「え?」


い・や?


「別に絶対教えなくてはいけない、というワケでもありませんし」