「ん?」


「お前は何やんの?」


「………」


「………」



「……応援?」



「バカじゃねぇの」


「バカじゃない」


網が旅館に1つしかなかったんだから。


しょーがない。


ため息をついて諦めた悠が、


「で、どこらへん」


池を見た。


「んーと……ここらへん」


あたしは1番手前を指差す。


試しに悠がすくってみた。




……すると。




「……ものスゲー数の鯉が入ってんだけど」


網の中は鯉でいっぱい。