「どーしたの!?」
急に顔を覗き込まれて、ドキッとするあたし。
「え、あ、なんでもないです…!」
必死に手を横にブンブン振りながら否定する。
「ね!ちょっとお茶しよっか!?」
「お茶…」
…ってえぇーーー!?
い、今お茶って言った!?
何で急にそんな方向に話が進むの…!?
「あ、あたし別にいいですから!!」
「今から用事あるとか?」
「無いですけど、今日知り合った人なんかとお茶なんて出来ません!」
「世間って結構狭いんだよ?」
「は!?」
またもやその人の急な言葉にあたしは言葉を失う…。
も~…、何この人…!
わけわかんないよっ!
だけど、ここであきらめてついていったら叫心を裏切っちゃうことになるよね…?
そんなの絶対いやー!!
叫心だけは絶対裏切りたくないの!
そんなあたしの強い意志をよそに、そのホストっぽい男はあたしの腕をがっしりつかんできた。
「ちょ、ちょっと!?」
「襲ったりしないからさっ!襲ったら、顔面変わるくらい殴っていーよ!」
顔は爽やかだけど、言ってること意味不明なんですけどー!?
ていうか、殴れませんから!
そんなあたしの願いもむなしく、そのままズルズルとされるがままに連れて行かれてしまった。