「ごめん、待たせた…!」


トイレから出ると、既にプリクラは出来上がっていた。



「ん~ん。待ってないよっ♪」

「ごめんな」

「大丈夫だって!はい、プリクラ!!」


高橋は何一つ嫌な顔せずに、俺に切っておいたらしいプリクラを渡してくれた。


そして、一応確認してみると。


「うわ!!俺めちゃくちゃキモい…」


「えーー!?叫心めちゃくちゃかっこいいじゃん!」


高橋はきっと俺をフォローしてくれているに違いない。

だって、もう…この世の終わりみたいな顔してんですけど、俺。

出来れば、なかったことにしたい。


「てか、お前のプリクラ何で1枚ないの?」

「いいとこに気がつきました!!」


俺のと高橋のとを見比べたときに、高橋のプリクラに一枚だけポッカリ空いた箇所があった。



高橋は鞄をあさって、携帯を取り出した。

そして俺の目の前に差し出された携帯を見てびっくり仰天。



「!!!!!!」



高橋が見せたのは、携帯に貼った、俺とのプリクラ。


何でそこにいるの?


と、呟いてしまいそうになった。


俺の思いを他所に、高橋は機嫌良さそうに鼻歌なんか歌っている。