「あ、そーだ!ゲーセン行こっ!!」



しばらく沈黙が続いていた頃



場所は人気の多いところに移り変わった。



そしてゲームセンターが見えてきて、高橋は叫びながら俺をゲームセンター前まで連れて走る。




「ゲーセン!?女が入って面白いのかよ!?」


「へへ~っ。ひとつだけ、女でも楽しめる機械があるんだ~」


「女でも楽しめる機械?」


とてつもなく嫌な予感がするのは俺だけですか?



顔をしかめた俺に、高橋は軽く微笑んでそのまま店内へと足を進めた。




すると、その女でも楽しめる…いや女しかほとんど楽しまないゲームが見えてきた。


そして、見えてきた機械の名前を心の中で読み上げる




"プリクラ"



さーっと、血が引いていくのを確かに体内で感じた。


今なら顔色悪いよ、と言われても怒らない自身がある!








「絶対やだ!!!」

「何で!!」

「やだやだやだ!!」

「大丈夫!すぐ終わるから!!」





「プリクラなんか撮りたくねえよ!」




やめてくれー!
ただでさえ、高橋の隣にいるのが恥ずかしいのに…、プリクラなんて…もっと恥ずかしいだろーが!



と、そんな俺をお構いなしにプリクラの中へと連れて行く高橋。




プリクラの中では、楽しそうな音楽が流れていたけど。

俺の心の中は台風の真っ最中だった。