「おっす、叫心!」



リビングに来て俺の目は点になった。


何でかと言うと、こんな朝から、俺ん家の朝食を当たり前に食べている、雄大がいたからだ。





「雄大、お前何してんの!?」

「何って、朝食?」

「いや、俺に聞くな!!」

「きゃ~、叫心こわ~いっ」


…ぷち。
血管切れた。

雄大は時に兄貴みたいな性格だから、よくイラっとくる。

まあ、兄貴よりイイヤツってのは確かなんだけどな。



「叫心、早く座れよ。せっかくの玲様のご飯が冷めるじゃねぇかよ。」



おいおいおいおいおいおいっ!!!!

"様"は余計だろっ!
一生つけてよびたくねぇよ!


と、内心叫びながらも、ため息をつきながら席に座った。







「いやぁ、玲さん料理マジで美味いっス!」


雄大が、満面の笑みでそう言うと、兄貴は決まって調子にのる。



「あはー!雄大わかってんじゃん!全く、こんな良い兄貴持ってる兄弟そこらへんじゃいねぇよな!」

「本当っス!くぅーっ!叫心が羨ましーぜ!」




いやいやいやいや…


別にどこでもいそうじゃん、こいつ。
ていうか、普通のお兄ちゃんですよ!

もう、こいつら2人揃うと俺にしつこく絡んでくるからうざいんだよ…!



雄大と兄貴からの痛い視線や言葉を受けながら、俺は黙々と食事を進ませていく。