俺…西川拓海(にしかわたくみ)は大学生だ。

俺の通ってる大学で毎日図書室で勉強してる。
最近どうも気になる奴がいるんだ。

―――――ガタタッ

来たぁ……

図書室にはたくさん席があるのに
何度も俺の横に座ってくる女の子がいる。

「隣いいですか?」
「ぁ…はい。」


俺は断る理由がないからいつも
この受け答えをするのだが…。

何でいつもここにくるのだろう?

俺の座っている席からは
本棚とかしか見えない。

しいて言えばいくつかの机と椅子・窓…

その女の子は安松谷有紗(やすまつやありさ)…さん

「西川君はいつもここで勉強しているんだね~」

おおお いきなりだ~

「まぁそうだよ。俺成績わるいんだよね~」

ほんとは150人中36位とか37位なんだけど自分でいいとか、言えないよな~。
安松谷はどれくらいの成績なんだろう。
「や…安松谷は?…成績、どれくらい?」
「あ、私はTOP5には入ってるんだ♪」

ええええ!めっちゃ賢いじゃん。

そうだ。なんでいつも俺の横に来るか聞いとこうかな?
ちょっと野暮な気もするが…

「あ…のさ、なんでいっつもここ、来るの?」

うわぁぁぁぁぁっぁ
聞いちゃったよ

「あ、やっと聞いてくれたね~」
満面の笑みを浮かべながら言ってくれた

――――ほっ
な…なんかよかった…。

「私は西川君がいつもぼーーっとしてるときに空みてるんだよ?それでね?ここは空が奇麗なのかな~とかっ…思ってて。」

空か…俺そんなに見てたかな。

ん…………待てょ…

「そんなに俺空見てた?」

「えぇっ?二日に一回くらいかな~~…。」

「そんなに俺のこと見て…」

「「あっ」」


なんでそんなに俺のこと見てたんだろう…

「ふふっ、そうです。私西川君のこと、すきなの。」