「ちょっと、真山はなして!なんなの?!」


 腕をぶんっと大きく一振りして、手を振り払った。


 真山は大きくため息をつく。


 しまいにため息?!いったいなんなのよ!!


「ちょっと、主にため息ってど〜なの?」


「…お嬢様はニブすぎるんですよ」


「え?何か言った?」


「いいえ、なんでもございません」


「そ、ならいいけど」


 真山って、ときどきよく分かんないんだよな。


「お嬢様、お車をお持ちしますので、少々おまちを」


「わかったわ」


 相変わらずでてきたのはリムジンで、とてつもなくげんなりする。


 車を止めると、さっと降りて手慣れたようにドアを開けてくれた。





  …と、思った。


           バンッ


「ちょっ!?なにすんのよ!」