「初めまして。花弥咲代です。」


神埼さん(らしき人)は私を見て頷いて見せた。


「うん。君のことはお母さんから聞いているよ。私のことは聞いているかい?」


私は首を振ってみせた。


するとお母さんは言いにくそうに私を見つめてきた。


「あんたは頭が良いから何となく察してくれたとは思うけど、この人は・・・・・・・・・・・あんたの新しいお父さん。」


「うん。」


私は笑いながら頷いてみせた。


もういい。


もういいよ、お母さん。


良い人そうだし、悪い噂も聞かないし。


そんな私に気を遣わないで、どんどん結婚でも何でもしてほしい。(イヤイヤ笑)


私は神埼さんにまた深くお辞儀した。


「これからよろしくお願いします。」