「遥〜また悠斗(ハルト)先輩のこと見てたでしょ〜?」

授業が終わり今は休み時間。

早速紗月があたしの机にやってきて質問攻めにされそうな予感。


『だって見てるだけで誰にも害は及ぼしてないし〜』
「またそんなこといって〜そんなに好きなら話し掛ければいいじゃん」

『無理無理!恐れ多すぎ。あんな王子様みたいな人に話し掛けるなんて!あたしは見てるだけで満足なの』

「はぁぁ〜まったく。」

紗月がやれやれとした表情でため息をついた。


…あたしはこれで十分満足だもん。

見れる日があるなんて凄くラッキーなことだし。